- 東日本大震災が社会とヘア業界に与える影響
この度未曾有の大災害によって被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
新潟中越地震の際には、直接の地震災害による死者数の、実に2倍に上る方々が長期の避難所生活や被災生活により命を落としております。
この数字は被災していない私たちの責任であり、何らかの心的ストレスを取り除くケア、メンタルケアを行っておけば、防ぐ事の出来た数字です。誠に残念であり、二度とこのような不幸を発生させないよう、被災直後よりもこの先長きに渡る被災後の心的支援が急務です。私たちもできる限りのお手伝いをさせて頂きます。
今回の大災害が日本経済に与える動きとヘア産業への影響
国内の各産業生産拠点は、計画停電の影響だけでなく、スムーズな部品調達・資材調達が滞り、現在のところ今まで経験したことのない生産性低下を招いています。大企業は今までストックしてきた内部留保でなんとか経常利益の穴埋めをできますが、リーマンショック以来体力を消耗してきた中小企業にとっては血液を絶たれたも同然であり、今回の大災害を契機に倒産が相次ぐことは必至です。
政府は被災地の支援に全力で取り組んでいますが、一刻も早く大震災の影響を受け生産力を失った国内全体の企業への大規模な資金支援(緊急融資)が急がれます。
その規模はリーマンショックをはるかに上回る予算発動であります。
特に深刻な危機的産業は、リーマンショック以来、外国(特にアジア諸国)の観光旅行者に売上げの50%近くを頼ってきたホテル、旅館、観光地などのトラベル産業、貸し切りバスなどの輸送産業、小売業では百貨店、製造業では3次・4次の下請け産業、そしてサービス産業では生活必需ではない娯楽、理美容などが該当します。
今度は体力を消耗した企業を丸ごと飲み込んでしまう経済の大津波が押し寄せます。
繰り返しますが一刻も早く政府の金融支援が急がれます。
東京から以北の東日本の理美容店は、震災後の営業売上げが、震災前に比べて平均30%以上ダウンしています。計画停電の長期化、節約という社会的志向が長引くことで、売上げダウンは今後も続くことは疑うべくもありません。
計画停電の影響を受けない西日本の理美容店も、節約への風潮が高まり更なる来店回数の低下が避けられません。特にここ2年間の消費者離れによる売上げ減収でも、なんとか経営の生命線を維持してきた理美容店には、非常に深刻な事態が訪れたことは否めません。
そもそも理美容業のウイークポイントは今回のような大災害・世間の風刺・消費者の思考変化・景気の低下が生じると、一気に経営危機に陥る危険性が高いということです。
それは常にその場その場での労務提供でお金を頂く消費者との商関係でしかないため、「お客様が来店されなくなったらそれで終わり」であり、このスタイルは戦後70年近く売り方が変わっていません。
どんなに丁寧な接客を提供しても「次回必ずお客様がご来店頂ける保証がない」行き当たりばったりの計画性のない売り方なのです。
この売り方を続ける限り、各店はいつも薄氷を踏んで歩いている危険性から抜け出せません。
労務提供の産業は、労務の提供のたびにその場で現金を頂くだけでなく、「毎月の固定売り上げ」をお客様から頂くことが安定経営の基本中の基本です。それは口約束ではなく「あなたの提供する商品をこの期間必ず利用します」という紙の契約書で成り立つ商関係です。
例えば会計事務所、税理事務所の顧問料、スポーツジムの基本会費、進学塾の教育費が良い例です。
この仕組みを持たない限り、理美容店の安定経営はあり得ません。
ますます冷え込む理美容需要の中で、「契約で成り立つ基本の利用料」+「その場の現金売上」の仕組みを持つことのできるサロンが安定経営を実現できるでしょう。
今回の大震災によって全国の理美容店の選別が進みます。
多くの方々が犠牲になられた尊い命を無駄にしないために、理美容の経営者は消費ニーズを最優先したよりよい社会を作るための、新しい売り方の仕組みに本気で取り組まなければいけません。





















































